革靴のかかと内側が破れたら。修理相談で撮る裏地・履き口・左右差
革靴のかかと内側が破れたとき、傷んだ部分だけを大きく撮っても、靴のどこにある破れなのか、履き口まで傷みが続いているのかは伝わりにくいものです。左右で同じ場所を比べられなければ、傷んだ側だけに起きている変化かどうかも写真からは読み取れません。
修理相談用の写真は、全体から細部へ、最後に左右を比べる流れでそろえると整理しやすくなります。テープや接着剤を使う前に、裏地の破れと見えている層、履き口の形を現在の状態のまま撮っておきましょう。
破れた場所がわかる一枚から撮る

最初の一枚は接写ではなく、左右の革靴を並べた全体像にします。つま先の向きをそろえて置くと、右足と左足のどちらが傷んでいるかを見分けやすくなります。その後に、傷んだ靴だけを写し、靴全体とかかと内側の位置関係を残します。
両足と片足の写真を分ける
両足を並べた写真には、靴の形と傷んだ側を示す役割があります。一方、片足の全体写真では、破れが履き口のすぐ下にあるのか、さらに奥にあるのかを確認できます。どちらか一方で済ませず、役割の違う二枚として撮るのが自然です。
履き口を上から見た向きも加える
靴を置いたまま、履き口とかかと内側が一緒に入る向きで撮影します。破れた部分を指で強く開く必要はありません。通常の状態で見える範囲を写し、破れの位置が靴の中央寄りか、左右どちらかへ寄っているかがわかる構図にします。
裏地の端と露出している層を一組で見せる

破れの写真は、周囲を含む全景と、端の状態が見える接写を一組にします。接写だけでは破損の広がりがわからず、引いた写真だけでは裏地がめくれているのか、裂けているのかを見分けにくいためです。
破れ全体と端の形を別々に撮る
全景では、破れの上端と下端が一枚に収まるようにします。続く接写では、裏地の切れ目、めくれ、縫い目との位置関係など、実際に見える状態へピントを合わせます。ピントが合いにくい場合は極端に近づけず、少し距離を取って撮り直すほうが形を残しやすくなります。
見えているものを芯材と決めつけない
裏地の下に硬そうな層や色の異なる部分が見えていても、写真だけで材質や部位を断定する必要はありません。「破れた裏地の下に白い層が見える」「触らずに見ると硬そうな部分が露出している」など、色、位置、見え方をそのまま添えると状況を共有できます。
部位名に迷ったときは
革靴の用語を照合したい場合は、日本皮革産業連合会の皮革用語辞典の該当ページやみんなの皮革用語辞典の該当ページを確認できます。ただし、相談時に専門用語を無理に使う必要はありません。「かかとの内側の裏地」のような普段の言葉と写真を組み合わせれば、指している場所を伝えられます。
左右差と履き口までそろえて相談につなげる

破れた側を撮り終えたら、反対側の靴も同じ向きから撮影します。傷みのない側も写すことで、履き口の高さや内側の形、縫い目付近の状態を見比べられます。比較写真は一枚に左右を収めても、同じ角度で一足ずつ撮っても構いません。
反対側は同じ場所、同じ角度で
左右差を見せる写真では、撮影距離と向きをできるだけそろえます。傷んだ靴だけを明るい場所で撮り、反対側を暗い場所で撮ると色や凹凸の見え方が変わるため、同じ場所で続けて撮ると比較しやすくなります。
履き口の縁と縫い目も画面に入れる
かかと内側の裏地だけでなく、その上にある履き口の縁も写します。縁の表面、縫い目、破れとの間隔が一枚に入ると、傷みが裏地の内側だけに見えるのか、履き口付近まで続いて見えるのかを伝えられます。
- 左右の靴を並べた全体像
- 傷んだ靴一足の全体像
- 履き口とかかと内側を含む上からの写真
- 破れの上端と下端がわかる写真
- 裏地の端と露出している層の接写
- 反対側の同じ位置を同じ角度で撮った比較写真
写真には短い状況説明を添える
写真をそろえたら、「右足のかかと内側」「履くと靴下に触れる」「まだ接着剤やテープは使っていない」など、自分で確認できる事実を短く添えます。原因や修理内容を自分で決めるのではなく、いつ気づいたか、どこが気になるかを伝える形で十分です。
準備した写真をどのように伝えるか、ほかに必要な情報があるかは、Rafixのお問い合わせ窓口で確認できます。破れた部分だけを急いで貼る前に、全体、細部、左右差がつながる写真を手元に残しておけば、現在の状態を説明しやすくなります。
